造影CTの図8,図13と図14で左右の門脈分岐部が示されているので,単純CTの図12と図17で△が左葉と右葉の境界である.最上段の図5〜図8で肝内胆管の拡張(▲)を認める.その原因は単純CTでやや高濃度を呈する両側性の結石(↑)であるが,造影CTで診断するのは極めて困難である.結石の周囲が造影効果により高濃度となるので認識されにくくなる現象によるもので,単純CTもすべての症例で撮るべきと筆者は思う.特に魚骨やその他の異物,結石や血腫の診断には単純CTは必須である.経皮経肝的胆道ドレナージ(PTCD:Percutaneous Transhepatic Cholangio-Drainage)を行い同所見が確認された(図A:↑が結石).経皮経肝的胆道鏡検査(PTCS: Percutaneous Transhepatic Cholangio-Scope)により結石除去を行った.
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