液状内容物を含む盲腸(Ce)と軽度拡張した小腸は麻痺性イレウスを示唆する.図4の小腸1は尾側へ数字順に展開する.その小腸から分岐して先端は盲端になる↑はMeckel憩室である可能性が高い.周囲脂肪組織の濃度上昇(▲)を認めるのでMeckel憩室炎であろう.△は腸石と思われる(第2参照症例).図8〜図10の白矢印が虫垂であるが,CT上は正常虫垂である.Ti:回腸末端.虫垂炎の疑いで手術となったが5cm長のMeckel憩室炎(図A:↑)であった.虫垂は軽度の炎症所見を認めたので切除した.病理:Meckel’s diverticulitis and catarrhalis appendicitis.虫垂はMeckel憩室から離れているが憩室炎の影響を受けてカタラール性虫垂炎を誘発したということであろう.
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