上段の図4〜図6の盲腸(Ce)と回腸末端(Ti)の液状内容物は麻痺性イレウスを示唆する.左側の下行結腸(Dc)とS状結腸(Sig)は多数の憩室内糞石(濃度の濃い白はバリウムか?)を示していることが診断を難しくしている.遊離ガスを認めないが,図10〜図15の脂肪組織の濃度上昇(▲),図13〜図16の腹水(※)と麻痺性イレウスは腹膜炎を意味するので,その原因を検索する.図13〜図17の異物(↑と白矢印)に気づいて,薬(錠剤)のPTP( Press Through Package )によるS状結腸穿孔と診断できたら正解である.白矢印がアルミの薄い金属シート(包装),↑が錠剤を示している.手術で同所見が確認された(図A:△がPTP).酸化マグネシウム錠であった.
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