図1のガスで拡張した腸管(▲)は,白矢印部位で嵌入し,”逆Cパターン”または”left kidney sign”を示しており盲腸捻転を疑う.図3のA1が拡張した腸管の頭頂部で,図4からBと2に分かれて下行し,図10のHでbeak sign(↑)を呈し図13のKあたりで盲端になりそうで,2は図18でUターンし,図11の23で閉塞する.腹部単純写真のガスで拡張した腸管と一致し,closed loopを形成している.閉塞部位が右側を向いているので盲腸捻転と診断する.上行結腸は虚脱しており,同定できない.S状結腸捻転を疑い大腸ファイバー検査を行ったが,脾弯曲部まで異常を認めず盲腸捻転と診断された.手術で,可動性に富む盲腸と上行結腸を認め,盲腸が時計方向に360度捻転し壊死に陥っていた(図A).
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