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下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 11 RESIDENT COURSE 解答 【症例 LR 55】
穿孔性虫垂炎.perforated appendicitis
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盲腸と回腸末端の同定はできない.図1〜図5と図17〜図19の複数部位の腹水貯留(※)と,麻痺性イレウスを示唆する骨盤腔内の小腸拡張は,もし急性虫垂炎が主病変だとすれば,進行した壊死性または穿孔性虫垂炎を強く示唆する.図12〜図14で結石(↑)に気づけば,図14の1から数字順に頭側へ進展し,図6の9で盲端になる管状構造物が追跡できる.さらに図12のA〜図8のEが中枢側と解釈すれば,それらは虫垂の可能性が極めて高く,distal appendicitisの穿孔と診断する.手術で同所見が確認され,図Aの▲が正常な虫垂で,△が壊死性・穿孔性虫垂炎を示す.
参考症例
(穿孔性虫垂炎):18歳男性.24時間前からの,次第に増強する下腹部痛と発熱のため来院した.体温:37.8℃,下腹部正中よりやや左側に圧痛と反跳痛がある.
盲腸(C)内液状内容物と骨盤腔内の拡張した小腸は麻痺性イレウスを示唆し,図10〜図12で大量の腹水(※)と造影される腹膜(▲)は,虫垂炎であれば,進行性の病態と解釈する.図8と図9の管状構造物(↑)は図10で盲端になるので逆行性に頭側へ追跡すると,図の数字順に図5の13となり盲腸へ連結する.従って診断は穿孔性虫垂炎となる.手術および病理所見(図A):gangrenous,perforated appendicitis.
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