図2の1は虫垂根部に嵌頓した結石を認め,図3と図4の2,3,と4は2cm大に腫大し,図2〜図4で脂肪組織の濃度上昇(△)もあるので急性虫垂炎と診断するが,2と3の内容物はまだ液化していない糞塊であり,壁の肥厚はなく,造影効果も強くないのでかなり早期の急性虫垂炎であろう.経過観察中に症状が消失したのは,図2の1の糞石が盲腸内へ排出され,閉塞が解除されて自然治癒したものと解釈する.下段の5日後のCTでは,虫垂(図12の1〜図15の12 )の壁は肥厚を示し,さらに強く造影され,完成した急性虫垂炎である.手術で,虫垂根部(図A:↑)が硬く触れ,腫瘍の可能性を否定できないので回盲部切除が行われた.病理:phlegmonous appendicitis.no malignancy.
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