上段のCTで,膵尾部(T)は造影効果を受けviableであるが,体部と頭部は全く造影されず(↑),壊死に陥っている.図9〜図12は省略.下段のCTで,胃背側のガスを含む液貯留(▲)は,膵壊死部の膿瘍,すなわち感染性膵壊死( Infected pancreatic necrosis )を強く示唆する.膵尾部(T)は造影効果を認め,上記所見と一致する.図5の△は脂肪組織である.Du:十二指腸.経皮的ドレナージが施行され,悪臭のある膿が少量排出されただけで,発熱と頻脈が続き手術となった.膵体部と頭部壊死組織のdebridementと広範囲のドレナージを行い治癒した.感染性膵壊死は手術の適応であり,経皮的ドレナージでは膵壊死組織や脂肪壊死組織の除去は不可能である.膿培養からCitrobacter freundiiが検出された.
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