拡張した小腸はgaslessで,図19〜図21で腹水(※)があり,図15と図16で腸間膜の浮腫(▲,図16の△は図17の小腸Aと重なるのでpartial volume effectであろう)を認め,3所見あるので絞扼性小腸閉塞の可能性がある.図17の1とAから追跡すると,1は図1の38となり上行する.図14の9の壁肥厚した部分は蠕動で収縮した現象か? 図8のabはaとb となり上行するので左側に閉塞部位はない.図17のAは図3でUとなりbeak sign(↑)を呈して閉塞する.そこで,右側にまだマークのついていない,拡張した小腸グループに気づく.図3でbeak sign(白矢印)を示す丸数字1〜図2でbeak sign(△)を示し閉塞する丸数字7はclosed loopを形成しており,図3のUは単純閉塞の起始部である.Closed loopの腸管壁は造影され壊死はない.翌日ソセゴンが無効な程の腹痛となり手術となった.約10cm長の空腸が索状物により絞扼され,やや赤黒く変色していたが,索状物を切離し絞扼を解除したら色調は改善し,蠕動も確認されたので切除は行わなかった.
|