図１２〜図１７で骨盤腔内に腹水がある（※）．図１３の直腸1から口側へ，図４の下行結腸23から肛門側へと両方から追跡すると下部結腸は図の数字のような走行になる．下部結腸の走行が納得できれば図１〜図１７までの△は腸管外糞便とガスであることに気づく．図１〜図３のガス△は大動脈と同位置にあり後腹膜内とすれば，図１〜図１７までの糞便とガス△は腸間膜内ということになり，腸間膜内への穿孔と診断する．Ｓ状結腸に憩室，腫瘍性病変や異物を認めないので宿便性穿孔を疑うが，手術及び病理検査ではＳ状結腸憩室炎の腸間膜内穿孔であった．