上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ24 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ER 120】

横行結腸宿便性穿孔.Stercoral(stercoraceous) perforation of transverse colon








図1〜図4で遊離ガス(白矢印)があり,図1〜図10で腹水がある(※).図12〜図18の↑は横行結腸(T)の走行から外れた,壁を有しない,腸管外の糞便であり,横行結腸の頭側に位置するので横行結腸の穿孔と診断する.S:S状結腸,R:直腸.手術で横行結腸中央部での穿孔(図A)と糞便性腹膜炎を認めた.病理:stercoral perforation of transverse colon.












参考症例(横行結腸癌穿孔・膿瘍形成):79歳男性.1ヶ月前から便秘気味になり下剤を服用している.4日前から左上腹部痛と発熱が続いている.体温:38.0℃,左上腹部に圧痛がある.
▲は膿瘍であり,図4〜図7の↑は横行結腸(T)の,強く造影される壁肥厚を呈する病変であり,横行結腸癌の穿孔による膿瘍形成と診断する.D:下行結腸.手術で同所見が確認された(図A:△が癌病変).










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