上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ24 EXPERT COURSE 解答 【症例 EE 118】

S状結腸癌・口側穿孔.Perforation of sigmoid colon with cancer




図5〜図16は省略.図1〜図4で遊離ガス(白矢印)があり,図25〜図27で腹水(※)を認めるので消化管穿孔の可能性が高い.遊離ガスを認めない症例の診断精度を向上させるためにも,遊離ガスを認めても穿孔部位を検索することは大事なことである.胃と十二指腸に急性病変はなさそうだから,穿孔の頻度の高いS状結腸に注目する.図27の直腸1から逆行性に口側へ追跡すると数字の順に展開する.図19〜図28の↑は腸管壁を認めず,腸管外に漏出した糞便である.図25〜図27のS状結腸(▲)は強い造影効果を受ける壁肥厚を示し,辺縁が不整で悪性腫瘍の可能性が高い.従って,S状結腸癌の穿孔と診断する.手術で同所見が確認された(図A:▲が癌病変).













  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 1 【症例 LE 1〜5】
2. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 2 【症例 LE 6〜10】

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 演習問題一覧に戻る 】