下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 6 EXPERT COURSE 解答 【症例 LE 28】

S状結腸憩室炎穿孔.perforated sigmoid diverticulitis




腹壁直下に遊離ガスはない.下部結腸の追跡は長さが短縮しており,容易だから数字は記さない.図16と図17で骨盤腔内に少量の腹水がある(※).図4〜図6でS状結腸間膜に浮腫がある(▲).図2〜図5の△は腸管外のガスであろう.その根拠は,近傍に存在する,ガスだけを含む小腸SBと比較して,辺縁平滑な円形を呈しないし,壁が不明確で,さらに連続するガスを含む腸管を認めないからである.図7,図14と図15の↑は憩室だが,図8と図11の↑は各々前図の腸管壁と重ねると憩室の可能性が極めて高い.S状結腸は糞便を含むので宿便性か,憩室の穿孔と診断する.図6〜図10の腸管壁(白矢印)は,拡張している割には壁が厚く壁肥厚と言える.手術でS状結腸穿孔を認めた.図Aは切除標本で,壁肥厚(白矢印)を示している.病理:diverticulosis with perforation.















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