下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 6 EXPERT COURSE 解答 【症例 LE 26】

S状結腸憩室炎穿孔.perforated sigmoid diverticulitis







図21の1から直腸,S状結腸と下行結腸の追跡は5mmスライスCTだから容易である.図20と図21で腹水があり,図6〜図8と,図16と図17で↑は遊離ガスの可能性があり,※の脂肪組織は周囲に腸管がないので大網であるが,浮腫により濃度上昇しており,腹膜炎の所見である.さらに図3〜図13の▲と,図15〜図19の△は上下で盲端になるので腸管ではなく,腸管外の液貯留と遊離ガスでニボーを形成している所見である.図3の小腸abは上下でaとbの小腸となり展開するので▲とは連続しない.S状結腸に憩室,腫瘍性病変や異物などを認めないので,下腹部の小腸または大腸穿孔と診断する.手術で膿瘍ドレナージを行った.小腸の一部,大網とS状結腸は一塊となっていたがS状結腸の病変は確認されていない.術後S状結腸皮膚瘻を合併した.術後の大腸ファイバー検査でS状結腸に数個の憩室を認めたのでS状結腸憩室炎の穿孔であったと思われる.














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