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文献考察:小腸アニサキス症,部位は回腸が多く,罹患範囲は50cm以上は36%,50cm未満が64%(表)
【消化管感染症2002】 寄生虫性感染症 消化管アニサキス症
Author:松本主之(九州大学医学部附属病院 光学医療診療), 藤澤聖, 迫口直子, 檜沢一興, 酒井輝男, 木村豊, 飯田三雄 Source:胃と腸(0536-2180)37巻3号 Page429-436(2002.02)
Abstract:アニサキス症はAnisakis亜科に属する線虫の幼虫による感染症である.幼虫は消化管壁に刺入して好酸球性蜂窩織炎ないし肉芽腫性腫瘤を形成するが,全身性アナフィラキシーを誘発することもある.食道から直腸にいたる全消化管に病変をきたすが,胃の罹患が圧倒的に多い.胃アニサキス症は上部消化管内視鏡検査により虫体を確認し摘出で治療する.一方,腸アニサキス症は閉塞症状を呈し,腹部超音波検査での腸管壁肥厚と口側の拡張,及び腹水の存在が診断に有用である.X線所見として限局性で潰瘍形成を伴わない拇指圧痕像ないし鋸歯像と腸管の伸展不良が特徴的で,浮腫が高度な部位に虫体が描出される.
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