文献考察:上腸間膜静脈血栓症,最近7年間の本邦集計44例(表,図) 2期的手術にて救命しえた上腸間膜静脈血栓症の1例
Author:新田英利(豊橋市民病院 外科), 加藤岳人, 柴田佳久, 鈴木正臣, 尾上重巳, 長澤圭一, 吉原基, 渡辺健次, 田口泰郎, 伊藤貴明
Source:日本消化器外科学会雑誌(0386-9768)38巻10号 Page1602-1606(2005.10)
Abstract:急性腹症を示すまれな疾患である上腸間膜静脈血栓症の1例を報告する.症例は22歳の男性で,上腹部痛にて来院し,CT,血管造影検査にて上腸間膜静脈血栓症と診断された.入院後,すぐに抗凝固療法を開始するも次第に症状は増悪し,3日目に上腸間膜静脈血栓症による腸管壊死を疑い,緊急手術を施行した.約180cmにわたり壊死小腸を切除した.術中,辺縁静脈に血栓の残存を認めたため再発,縫合不全を危ぐし両側腸管を盲端のまま閉腹し,2期的手術を予定し終了した.2日後,再開腹し腸管壊死の徴候はなく盲端を吻合した.術後経過は良好で術後22日目に退院した(著者抄録) .
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