図1〜図3で結腸(A:上行結腸,C:盲腸,D:下行結腸)は虚脱し,小腸だけの拡張だから小腸閉塞である.小腸内糞便(図9の3〜図11の1)が閉塞部位を示すことが多いので図11から追跡すると,図6の6〜図3の9は粘膜下浮腫を呈する病変であり,図4の10からは虚脱し回腸末端(TI)に連続する.図9〜図12の▲は脂肪組織の浮腫または液貯留であり,図7〜図11の△は前後の画像で腸管と重ならないので明らかな腸管外ガスである.従って回腸図6の6〜図3の9が閉塞病変で,小腸内糞便(図11の1〜図9の3)あたりでの穿孔による腹膜炎と診断する.Crohn病,小腸結核,アニサキスなどが考えられるが,10年前から下痢があることからCrohn病の可能性が高い.S:S状結腸,R:直腸.手術及び病理所見:回腸Crohn病の穿孔.
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