文献考察1):膵仮性嚢胞に伴う仮性動脈瘤破裂,本邦集計49例(表1,表2) 膵頭部仮性嚢胞内仮性動脈瘤破裂の1治験例
Author:神保雅幸(岩手県立花巻厚生病院 外科), 遠藤忠雄, 郷右近祐司, 関根義人, 田澤秀樹, 菅井有
Source:臨床外科(0386-9857)59巻7号 Page909-914(2004.07) 要旨:膵仮性嚢胞の合併症の中で出血は10%程度でまれである.出血の伸展形式は,1.出血が嚢胞内にとどまる,2.嚢胞内出血後,嚢胞が破裂し腹腔内または後腹膜腔へ出血する.死亡率36.7%と予後が最も悪い.3.嚢胞内出血の後膵管や近接消化管に破裂し出血する.膵管経由の消化管出血はhemosaccus pancreaticusと呼ばれる.本邦集計によると年齢は平均48.6と若く,95%以上が男性で,半数以上がアルコール性慢性膵炎例である.
文献考察2):膵仮性嚢胞に伴う仮性動脈瘤破裂,本邦集計25例(表3) 経過観察中に膵仮性嚢胞内に破裂出血した脾仮性動脈瘤の1例
Author:多保孝典(林病院 外科), 林秀樹, 土田千賀, 小野寺久
Source:日本消化器外科学会雑誌(0386-9768)36巻5号 Page389-394(2003.05) 要旨:最近15年間の,膵仮性嚢胞に伴う仮性動脈瘤25例の集計で,男性が24人,平均年齢は50歳,発生原因は21例が飲酒,1例が外傷であった.発生部位は脾動脈が16例,胃十二指腸動脈領域が6例,左胃動脈が2例,中結腸動脈が1例であった.
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