上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ10 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ER 47】

胆石・総胆管結石・急性膵炎.Cholelithiasis・choledocholithiasis・gallstone pancreatitis.








図18〜図23で胆石がある(△)が,壁肥厚や周囲脂肪組織の濃度上昇を認めず急性胆嚢炎はない.図9〜図11の▲は胆嚢頚部または胆嚢管内の結石の可能性があるが,図12〜図22の↑は明らかに拡張した総胆管内の結石である.乳頭部近くまで総胆管胆石が充満しているので膵炎を合併していないか検索することは極めて大事なことである.図18で膵体部(白線)が椎体の横径2/3以上に,膵頭部(黒線)は椎体の横径以上に腫大し,図21〜図24では膵周囲の後腹膜腔に液貯留(※)を認め急性膵炎を合併している.ENBD(Endoscopic Naso-Biliary Drainage:内視鏡的経鼻胆管ドレナージ)による造影が図Aで,多数の結石を認める(↑).脾腫があり,その原因を精査したが不明であった.








参考症例(総胆管結石・胆石膵炎):63歳女性.2ヶ月前腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行された.2日前から心窩部痛と嘔吐があり,当日の朝になっても症状継続し来院.体温:37.6℃,心窩部に圧痛がある.図8と図9で乳頭部に総胆管結石が嵌頓している(↑).図2〜図9の▲は膵周囲の液貯留または浮腫を示し,急性膵炎である.図Aは胆管造影,△が嵌頓した結石.











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