文献考察:含気性胆石 含気性胆石
Author:黒崎敦子(虎の門病院(共済)), 竹内和男
Source:日本臨床(0047-1852)別冊肝・胆道系症候群 肝外胆道編 Page394-396(1996.02) 要旨:含気性胆石(gas-containing gallstones)とは,結石内部にガスが存在する胆石を言う.胆石の形成段階で急激な固形化や結晶化が起こり,結石内部に生じた陰圧により結石内部にガスを伴い星芒状の亀裂が形成されると言われ,ガスの組成はほとんどが窒素で,少量の酸素と二酸化炭素とされている.腹部単純X線写真で特徴的な,三放射線状の”Mercedes-Benz”signを呈する胆石として古くから知られている.CTではその形は必ずしも星芒状とは限らず,卵円形もしくは不整形を示す場合も少なくない.結石自体のdensityが胆汁とほぼ等しい場合単に胆嚢内のガスとして描出されるので,気腫性胆嚢炎の診断の際注意を要する.
|