上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ9 EXPERT COURSE 解答 【症例 EE 44】

胆石・総胆管結石・胆石膵炎・左葉肝内結石.Cholelithiasis・choledocholithiasis・gallstone pancreatitis・intrahepatic stones.








図5〜図8は省略.図2の石灰化は周囲または末梢側に胆管拡張を認めないから肝実質の石灰化である.大事な所見が4つある.1)図14と図15で胆石がある.2)図18〜図21で総胆管結石が乳頭部近くで嵌頓している(↑).3)乳頭部近くでの結石嵌頓があれば膵炎を合併していないか検索する.膵臓の腫大はないが,図11〜図16で前腎傍腔に液貯留(▲)を,図17〜図23で膵頭部周辺に脂肪組織の濃度上昇を認め(△)急性膵炎がある.4)図1〜図4で肝外側区域が萎縮しており,その原因は図3と図4の肝内結石(白矢印)である.肝萎縮は肝内結石がかなり長期間存在していたことを示唆する.胆嚢摘出,総胆管結石除去と肝外側区域切除を行った.











参考症例(左葉肝内結石):59歳男性.前日からの上腹部痛と39度台の発熱のため来院した.図1〜図3は単純CTで,↑は肝内結石だが,図4と図5の造影CTでは結石を指摘するのは極めて困難となる.図AのERCPで確認され(▲),肝外側区域切除を施行した.







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