上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ7 EXPERT COURSE 解答 【症例 EE 34】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction with no necrosis












小腸だけの拡張だから小腸閉塞である.大量の腹水があり(図1,図24と図25:※),腸間膜の濃度上昇を認め(図13〜図16:▲),図14と図15の△は血管(静脈)の怒脹を示し,腹部背側に位置する拡張した小腸は大部分がgaslessであり,絞扼性小腸閉塞の可能性は高い.図23から追跡を始めると図13のJと図14の15で閉塞し,虚脱した小腸(SB)があり,図12の丸数字1〜図2の丸数字15の単純閉塞の小腸を確認できるのでclosed loopが証明され,図13の↑での絞扼性小腸閉塞の診断がついた.Du:十二指腸.大量の腹水を認めるにもかかわらず,腸管壁は良好に造影され壊死はない.CT所見で絞扼性小腸閉塞が疑われ手術となった.S状結腸と盲腸間に形成された索状物(band)により80cm長の空腸がclosed loopとなり絞扼されていた.壊死所見はなく軽度の虚血状態を示していたが,索状物切離により速やかに改善した.













  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RE 12,13】

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