図34〜図37は省略.図1〜図4と図38で腹水があり(※),拡張した小腸はgaslessで,腸間膜の濃度上昇を認め(図13〜図16:▲)絞扼性小腸閉塞を疑い図33のAと1から追跡する.Aは図19のDで,1は図18でbeak signを呈し(↑)図17の16で閉塞する.虚脱した小腸があり(図17と図18:SB),図18の丸数字1〜図22の丸数字5がガスで拡張した単純閉塞の小腸と思われ,closed loopが証明された.5mmスライスだから追跡は容易である.Closed loopと正確に診断され緊急手術が施行された.大網先端の索状物により盲腸から40cm口側で約80cmの回腸がclosed loopを形成し絞扼されていた.腸間膜濃度上昇を伴うclosed loopの腸管壁には肥厚が認められる.腸管壁の濃度は一見高く,造影されているように見えるが,単純CTと比較し腸管出血のためではないか確認する必要がある.したがって腸管梗塞は否定できない.手術所見では,図Aのごとく壊死に陥った絞扼性小腸閉塞であった.ただし,CT撮影時から手術での開腹時までは1時間以上かかるのが一般的であり,絞扼病変はCT所見より進行している場合が多い.
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