文献考察:腸閉塞はいつ外科に送るか
【イレウス診療のpitfall いつ外科に送るか】 絞扼性イレウスの診断
Author:高崎秀明(日本医科大学 第一外科), 田尻孝, 鶴田宏之
Source:臨床消化器内科(0911-601X)19巻9号 Page1251-1257(2004.07)
Abstract:絞扼性イレウスを疑う所見を,症例を提示しながら解説した.急激に発症するイレウスでショックとなった場合は典型的な絞扼性イレウスで,内科医も迷うことなく外科に送ることであろう.問題は癒着性イレウスと鑑別が困難な症例で,(1)鎮痛剤を頻回に使用しても疼痛が改善しない場合,(2)CTスキャン,超音波検査にて腹水の貯留,増加を認めた場合,(3)CTスキャンで腸間膜の異常伸展,渦巻状変化,(4)造影CTスキャンでenhanceされない腸管壁の存在が確認できた場合,(5)long tubeを挿入し,イレウスが解除しないのに排液量が少ない場合,あるいはlong tubeが先進しない場合などは絞扼性イレウスである可能性が高いので,至急外科に相談すべきである(著者抄録) . 追記:癒着性イレウスと絞扼性イレウスとの鑑別(表).
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