文献考察:急性腹膜炎による麻痺性イレウス
【イレウス】 麻痺性イレウス 急性腹膜炎による麻痺性イレウス
Author:田中晃(近畿大学 第1外科), 所忠男, 安富正幸
Source:救急医学(0385-8162)24巻7号 Page785-787(2000.07) 要旨:急性腹膜炎の多くは続発性であり,消化管穿孔,肝・胆・膵の炎症性疾患,その他の炎症性疾患(急性虫垂炎,憩室炎や骨盤腹膜炎),腸管血行障害(絞扼性小腸閉塞,SMA塞栓または血栓症やSMV血栓症)などに引き続いて発症する.消化管運動は副交感神経系の迷走神経と交感神経系の内臓神経によって支配され,副交感神経刺激は腸管運動を促進的に,交感神経刺激は抑制的に働く.腸管麻痺の原因は腹膜の炎症性刺激による交感神経反射であろうと考えられている.
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