図1〜図4で腹水が肝周囲,脾臓周囲と右側腹部に大量にあり(※)、図9〜図11で腸間膜の浮腫が著明である(▲).ガストログラフィンで造影された腸管が単純閉塞の腸管で,造影されていない腸管が絞扼性小腸閉塞の腸管であろうと容易に推測できる.造影されていない腸管はclosed loopであることを証明できれば絞扼性小腸閉塞の診断は確定的になる.図20のAは図15のFで、1も13となり同部で閉塞する.図14と図15で造影剤を含む単純閉塞の腸管のbeak signがあり(↑),図13と図14に虚脱した小腸(SB)があるので△の部位で閉塞するclosed loopである.手術でS状結腸と虫垂切除部間に索状物があり,小腸中央部150cm長の小腸がclosed loopを形成し,絞扼され壊死に陥っていた(図A:術中写真).
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