上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ3 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ER 12】

胃潰瘍穿孔.Perforated gastric ulcer.



図2〜図4で遊離ガスがあり(△),図8と図9でMorison窩に腹水を認める(※).図2から胃体部小弯側が浮腫性壁肥厚を示し(▲),図4〜図6の体部前壁と図7と図8の前庭部後壁へ広がる.図3〜図6の↑は壁欠損像であり,胃体部前壁の潰瘍性病変の穿孔と診断できる.手術で同所見が確認され(図A),大網充填術を行った.2回の内視鏡検査による生検でno malignancyと報告された.






参考症例:38歳男性.数時間前急に上腹部痛が出現した.体温:38.6℃,上腹部に限局した圧痛があり板状硬である.胃小弯から前壁に浮腫性壁肥厚があり(▲),△が遊離ガスで,↑が潰瘍性病変.ガストログラフィン造影で前庭部小弯側に潰瘍(↑)と造影剤の局所貯留(白矢印)を認めた.保存的治療で全快し,後日の内視鏡検査と生検で良性潰瘍であることが確認された.









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