図２で上行結腸（A）も下行結腸（D）も拡張しているので，下行結腸（D）を１から肛門側へ追跡すると，図８の7でUターンして図７の8からＳ状結腸となり頭側へ上行する．図２でまたUターンして尾側へ下行し，図４の16からよく造影される壁肥厚が始まり（△），図５の17〜図７の19では全周性の腫瘤となり強い狭窄を呈している（△）．そこから肛門側は図８のAから図１７のＳ状結腸直腸移行部のKとなるので，Ｓ状結腸癌による大腸閉塞である．翌日行った注腸造影にて辺縁不整な狭窄像を呈し（左上図A：↑），Ｓ状結腸癌と診断し横行結腸に人工肛門造設を行った．