右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ20 EXPERT COURSE 解答 【症例 RE 96】

虫垂憩室炎.Appendiceal diverticulitis.









右側結腸(A:上行結腸,C:盲腸)は図7で盲端になり,回腸末端(TI)は図2から始まる.図1〜図3で多発性の憩室(白矢印)を認め,右側結腸は粘膜下浮腫で壁肥厚を呈しているので右側結腸憩室炎の可能性がある.図7の1〜図17の11が腫大した虫垂と思われるが,図11〜図16の↑はUターンする虫垂と解釈してもいいが,虫垂憩室の可能性も否定できない.図8と図9の▲は明らかに虫垂から派生した管状構造物であり,虫垂憩室の可能性が極めて高い.周囲脂肪組織の濃度上昇も強く急性虫垂炎か虫垂憩室炎と診断し,右側結腸の壁肥厚は二次性のものと解釈する.手術で,炎症で軽度に腫大した虫垂と,虫垂間膜の著明な肥厚(図A:△)を認めた.病理:虫垂粘膜には著変を認めないが,肥厚した壁には多発性の憩室があり,虫垂の憩室炎と思われる.










  【参照症例】   1. 右下腹部痛シリーズ13 【症例 RR 63】
2. 右下腹部痛シリーズ13 【症例 RE 64】

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