上腹部に遊離ガスは認めない(画像省略).直腸(R),S状結腸(S)と下行結腸(D)は図21から図9に示すように位置する.図13の小腸abは図12からaとbに分かれて上行するので,図14のSは図13のDに連続し下行結腸となると解釈する.結腸の走行に納得がいけば,図20〜図10の↑は辺縁に腸管壁を認めず,腸管外の糞便または遊離ガスと認識できる.主にS状結腸周辺に貯留しており,S状結腸穿孔と診断する.さらに遊離ガス(↑)を図8から頭側へ追跡すると,大動脈と同部位に位置しているので,後腹膜腔内への穿孔と診断すればExpertである.CTでは憩室,腫瘍性病変や異物を認めず原因は不明である.手術で,S状結腸が間膜から後腹膜へ穿孔しており,Hartmann手術を施行した.病理:憩室の穿孔.
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