右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ19 EXPERT COURSE 解答 【症例 RE 95】

バウヒン弁と回腸末端の部分重積.Partial intussusception of Bauhin’s valve and terminal ileum.









正解は腫大したBauhin弁と,回腸末端の(全層ではなく)粘膜と粘膜下層が盲腸内に重積を起こした状態である.図5〜図8の↑がBauhin弁で,図9〜図12の▲が回腸末端の粘膜と粘膜下層と思われる.図10と図11の白矢印は虫垂根部の糞石と思われるが,盲腸壁内に位置するように見え,重積に巻き込まれた所見である.図12の1〜図13の6は腫大した虫垂であり,周囲脂肪組織の濃度上昇を認め重積による急性虫垂炎である.図1の上行結腸(A)から図14の回腸末端(TI)まで粘膜下浮腫により肥厚を示しており,腸炎によりBauhin弁が腫大し重積を起こしたものと推測する.図Aは注腸造影で,△が重積を起こしたBauhin弁であろう.手術で同所見が確認され回盲部切除を施行した(図B).










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