上段の図7の1〜図8の5が虫垂で,腫大しているが内容物はほとんどなく虚脱している.図8〜図11で少量だが腹水があり(白矢印),図10〜図12では腹膜が虫垂から離れた部位まで造影され肥厚を呈している(△).図7のガス(↑)は腸管外遊離ガスの可能性が高く,穿孔性虫垂炎を疑うべき所見である.TI:回腸末端.下段の図13〜図23は翌日のCT(5mmスライス)である.図13〜図16で広範囲のphlegmon(脂肪組織の蜂巣炎)を呈し,図15〜図19のガス(↑)は増量しただけでなく腸管外遊離ガスであることが明瞭になった.図18〜図21で腹水(白矢印)も増量している.図16の4は糞石だが,上段の図7の4に相当し10mmスライスでは小さい糞石は正確に描出されないことがある.手術で膿性腹水と壊死性虫垂炎の穿孔が確認された(図A).病理:gangrenous appendicitis with perforation.
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