右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ11 RESIDENT COURSE 解答 【症例 RR 53】

上行結腸憩室炎穿孔による膿瘍.Abscess with right colon diverticulitis.






図4〜図15の▲はガスと液状内容物でニボー(air-fluid-level)を形成しているが,前壁が強く造影され,頭側と尾側で盲端になるので膿瘍である.右側結腸とバウヒン弁は浮腫性に肥厚し,図4〜図8で多発性の憩室を認め(↑),虫垂切除の既往があるので憩室炎穿孔による膿瘍と診断する.TI:回腸末端.図6と図7では膿瘍と腹壁間に腸管は存在しないので,そこを穿刺部位とする経皮的ドレナージの適応と思われるが,抗生物質(PIPC+ISP)投与だけで治癒した.図A〜図Cは10日後のCTで,膿瘍は消失し脂肪組織の浮腫を認めるのみである(△).図Dはその後行った注腸造影,盲腸には憩室を認めなかったが,上行結腸の複数の憩室を示している(↑).










  【参照症例】   1. その他シリーズ7 【症例 ME 31】

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 演習問題一覧に戻る 】