下腹部で拡張した小腸はgaslessで,図1〜図4で右結腸傍腔に,図1〜図3で左結腸傍腔に,図8〜図13には骨盤腔内に相当量の腹水がある(※).図7〜図9で腸間膜の濃度上昇を示している(▲)ので絞扼性小腸閉塞の可能性が高く,closed loopを証明する.図12の1Aから追跡すると,図4の13とIで閉塞する.同部位で虚脱した小腸(SB)があり,図2の丸数字1〜図2の丸数字19が単純閉塞の小腸だから1〜13とA〜Iはclosed loopを形成し絞扼性小腸閉塞である.壁は単純閉塞の腸管壁と比較して良好に造影されており,まだ壊死には陥っていない可能性がある.翌日腹部エコー検査で腹水の増量を認め,穿刺したら血性であったので手術となった.回盲部近辺の索状物により回腸約40cmが絞扼され壊死に陥っていた.
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