文献考察:爪楊枝による消化管穿孔例本邦集計(1) 爪楊枝による回盲部穿孔の1例
Author:清水謙司(康生会武田病院 外科), 中西章人, 林隆志, 佐藤文平, 辻雅衛
Source:外科(0016-593X)66巻11号 Page1343-1346(2004.11)
Abstract:74歳男.右下腹部痛を主訴とした.腹部CT,超音波検査により大腸憩室炎の診断で保存的治療を行っていたが,症状は軽快せず,急性虫垂炎による膿瘍形成の疑いで手術を行った.開腹したところ,盲腸壁に6.5cm長の爪楊枝が盲腸壁の内前壁および外後壁を穿孔しており,爪楊枝を盲腸壁から抜去し,穿孔部を含む盲腸壁を部分切除した.術後は良好に経過し,術後12日目に軽快退院した.術後,再度問診したところ,爪楊枝を誤飲した記憶はないものの,串で揚げた食物を好んで食べる習慣があるとのことであった.また,術後改めて術前腹部CTを見直してみると,盲腸内にうっすらと針状陰影を認めた.急性腹症において確定診断がつかない場合は,異物誤飲の可能性を考慮してCT検査や超音波検査を行うことが重要であると考えられた.
追記:本邦集計16例(表1)
文献考察:爪楊枝による消化管穿孔例本邦集計(2) 爪楊枝誤飲による大腸穿孔の1例
Author:安藤修久(東濃厚生病院 外科), 只腰雅夫, 水野豊, 安藤秀行, 大池恵広
Source:日本臨床外科学会雑誌(1345-2843)64巻11号 Page2794-2797(2003.11)
Abstract:59歳女.右下腹部痛を主訴とした.3日前に爪楊枝を誤飲の自覚があった.右下腹部に圧痛を認めたが,腹膜刺激症状はなく,血液検査では軽度の炎症所見を認めるのみであった.単純X線,上部消化管内視鏡,US及びCTで異物を認めず,自然排泄を期待し保存療法を行った.しかし,入院6日目に再施行したUSで爪楊枝と思われる線状の高エコー像を認め,CT上でも爪楊枝様陰影を認めた.緊急手術で上行結腸から穿孔する爪楊枝を確認し,抜去した
追記:本邦集計15例(表2)
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