文献考察:重複腎盂尿管
【腎臓症候群-その他の腎臓疾患を含めて】 先天性形態・位置・数の異常 重複腎盂, 三重複腎盂, 二分腎盂
Author:西光雄(香川労災病院), 水野全裕, 二部野肇
Source:日本臨床(0047-1852)別冊腎臓症候群 上 Page377-379(1997.06) 要旨:先天性に腎盂尿管が重複している状態を重複腎盂尿管といい,上部尿路系で最も多い奇型である.2個の独立した腎盂に続く完全に分かれた尿管があり,それぞれ独立の尿管口を有する完全重複腎盂尿管と,2本の尿管が途中で合流して(中部尿管に多い)1個の尿管口しかない不完全型重複腎盂尿管に分類される.まれだが3個の腎盂をもつ三重複腎盂尿管もみられ,やはり完全型と不完全型に分類される.不完全型は偶然発見されることが多く,一般に無症状で臨床的な意義は少ないが,完全型は頻度は少ないが閉塞,感染,尿管瘤,尿管異所開口,膀胱尿管逆流など多彩な病態を呈し,これらは手術の対象となることが多い.
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