図1で肝臓と脾臓周囲に腹水があり(※),拡張した小腸はgaslessで,図6〜図8では腸間膜の浮腫による濃度上昇があり(▲),図7〜図12では局所性の腹水貯留(腸間膜液貯留:mesenteric fluid collection)がある(※)ので絞扼性小腸閉塞を疑う.図13のAと1から拡張した小腸を追跡すると,図10の大文字Dと14となり同部位で閉塞しclosed loopである.図7のa〜図2のqが単純閉塞の小腸で,図9〜図7のSBが虚脱した小腸である.単純閉塞の腸管壁と比較してclosed loopの壁は造影効果がやや減弱しており虚血状態である.正確にCT診断され手術となった.回盲部より約20cmの部位で,約30cmの回腸がbandにより絞扼されていた(図A) .Band切離後も虚血状態は改善しないため回腸切除を施行した.
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