右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ1 RESIDENT COURSE 解答 【症例 RR 4】

急性虫垂炎.Acute appendicitis.






右側結腸(A:上行結腸,C:盲腸)は図11で盲端になり,図4のTIが回腸末端の起始部で,尾側へ下行する.図9の1が虫垂根部で,図の番号順に進展し図3の11で盲端になる.最大1cm以上に腫大し,壁は強く造影され,図7と図8で周囲脂肪組織の濃度上昇を認め(△),急性虫垂炎である.手術で壊死性虫垂炎を認め切除した(図A).病理:gangrenous appendicitis






参考症例(5mmスライス,急性虫垂炎):13歳男児.約10時間前に右下腹部痛と嘔気が出現し,夕方になっても改善しないので来院した.体温:36.5℃,右下腹部に圧痛があるが反跳痛や筋性防御はない.
盲腸(C)は図13までで,腹腔内脂肪組織が少ないから分かり難いが,回腸末端起始部は図4のTIであろう.図9〜図13に高濃度の石灰化像(↑)があるが,図13の盲腸先端から始まり,図11の1からは腫大した管状構造物を認め,図2の10で盲端になるので虫垂である.周囲脂肪組織がないから脂肪組織の濃度上昇を認めないが,1cm以上に腫大し,壁は良好な造影効果を受け急性虫垂炎と診断する.手術および病理所見:phlegmonous appendicitis.















 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 演習問題一覧に戻る 】