参考症例(5mmスライス,急性虫垂炎):13歳男児.約10時間前に右下腹部痛と嘔気が出現し,夕方になっても改善しないので来院した.体温:36.5℃,右下腹部に圧痛があるが反跳痛や筋性防御はない.
盲腸(C)は図13までで,腹腔内脂肪組織が少ないから分かり難いが,回腸末端起始部は図4のTIであろう.図9〜図13に高濃度の石灰化像(↑)があるが,図13の盲腸先端から始まり,図11の1からは腫大した管状構造物を認め,図2の10で盲端になるので虫垂である.周囲脂肪組織がないから脂肪組織の濃度上昇を認めないが,1cm以上に腫大し,壁は良好な造影効果を受け急性虫垂炎と診断する.手術および病理所見:phlegmonous appendicitis.
|