粉砕型の右腎損傷があり,大動脈の左側まで広がる相当量の血腫を伴う.図1〜図6の白矢印は血流のない腎組織である.↑は造影された腎実質と思われる.図6〜図8の▲は正常な動脈かextravasationかの判断はできない.図9〜図11の△は腎実質と重ならずextravasationの可能性があるが断定するにはdouble phase CTが不可欠である.図3の虚脱したIVCは重度のhypovolemiaを意味する.血管造影で腎動脈上極枝の断裂(図A:↑)とextravasation(図A:△)を認め,2ヶ所塞栓すればviableな腎組織はわずかとなると解釈し腎摘出術を行った(図B).
|