下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 2 RESIDENT COURSE 解答 【症例 LR 6】

S状結腸癌の口側部穿孔.colon perforation at proximal site of sigmoid cancer








前腹壁直下に遊離ガスはない(上腹部の画像は省略).5mmスライスだから追跡は容易である.図16の直腸1から始めると図15の3からS状結腸となり,図5の22から下行結腸である.図3〜図15の△は腸管壁を有しない,腸管外の糞便であり,それは図15のS状結腸△につながり,そこが穿孔部位と思われる.図13〜図16の造影効果の強い壁肥厚▲は腫瘍性病変を示唆する.すなわちS状結腸腫瘍と数cm口側の穿孔である.術前にCTで正確に診断され手術を行った.S状結腸の腸間膜内への穿孔(図A:術中写真,↑が腸間膜内の血腫)で,その肛門側数cmの部位に全周性の狭窄をきたす硬い腫瘍を認め(図Aの▲),Hartmann手術を行った.病理:moderately differentiated adenocarcinoma of sigmoid colon with proximal perforation.









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