図8〜図13の▲は明らかな壁肥厚を呈した空腸で,図14と図15の↑は麻痺性イレウスを示している.図11〜図16で少量だが腹水(※)があり,その外側の腹膜(△)は造影され腹膜炎を示唆するので空腸穿孔を疑い5時間後にCTの再検査をすべきである.
下段の翌日のCTで,図4〜図5の肋骨周辺のガス像は縮小し(図Bと図C:↑),肋骨と同位置に存在することがさらに明白になりpseudopneumoperitoneumである(下記症例TE13を参照).図Aと図Bに真性の遊離ガス(白矢印)が出現し,図D〜図Fで腹水(※)がかなり増量し,その腹水内にも遊離ガスを認める(白矢印).腹膜(△)の造影効果もさらに明白になっており腹膜炎を強く示唆している.手術でTreitz靱帯から15cmの部位で2cm大の穿孔を認め単純閉鎖した (図G:▲).
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