図13〜図17で後腹膜血腫(※)を認め,図8,図11と図12の△はextravasationであり,膵体部の境界不鮮明な低吸収域(▲)は膵損傷を強く示唆する.Residentコース症例TR19のようにdelayed phaseを撮れば損傷(断裂)が明白になる可能性がある.図10でIVCは虚脱しており重度の循環血液量不足状態である.T:膵尾部,B:体部,H:頭部,Du:十二指腸.胸部大動脈損傷の手術が施行され術後ICUで管理されたが,腹部膨満が著明になったため3日後にCT再検査を行い(図A〜図D: 5mmスライス),膵断裂(↑)の診断がつき膵切除術が施行された.5mmスライス造影CTで,図A〜図Dのような明白な完全断裂(↑)はERP検査は不要である.来院時CTで右腎の造影不良は,3日後の図Dの腎臓では左右差を認めず,一時的な腎動脈血流障害か?
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