下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 1 EXPERT COURSE 解答 【症例 LE 3】

S状結腸癌と口側部後腹膜穿孔.retroperitoneal perforation at proximal site of sigmoid cancer








前腹壁直下に遊離ガスはない(上腹部の画像省略).図15の直腸から,腸管壁の肥厚と周囲の異常所見に注意しながら頭側へ追跡すると,図14の4あたりからS状結腸となり,図1の37と下行結腸がかなり内側を上行する.周囲を見渡せば,小腸は虚脱し右側結腸(A:上行結腸,C:盲腸)以外に糞便を含む腸管は存在しないので,図7〜図12の△は腸管外の糞便で,▲は液貯留で,↑は遊離ガスと容易に断定できる.単純CTだから情報は少ないが図13のS状結腸5 〜図11の7は内容物を含まないで壁肥厚を呈しており,腫瘍性病変を疑う.手術でS状結腸癌があり,8cm口側に1円玉大の後腹膜腔への穿孔を認めた.図Aの▲が癌病変で,↑が穿孔部.病理:well-moderately differentiated adenocarcinoma.









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