その他(Miscellaneous)シリーズ10 RESIDENT COURSE 解答 【症例 MR 49】

十二指腸(水平部)癌.Duodenal cancer



図6〜図8の,十二指腸水平部に比較的限局した比較的強い壁肥厚を認め(△),造影剤による造影効果を示す.腫瘍性病変,特に十二指腸癌を考えさせる所見である.図7と図8で病変とIVC間のfat planeが消失しており,IVCへの浸潤を疑う.十二指腸造影で水平脚にひだの消失と狭窄像が見られる(図A:↑).内視鏡検査でVater乳頭部より5cm遠位にほぼ全周性のII型腫瘍を認め,生検でadenocarcinomaと診断された.手術で十二指腸水平部の腫瘍を認め,IVCと強度に癒着していたため根治術はできず,胃空腸吻合術を行った.



参考症例(十二指腸平滑筋腫):78歳女性.1ヶ月前から食欲不振があり,2日前に赤黒色の血塊を嘔吐し,以後タール便が続いている.Hb:8.3g/dl.ガストログラフィンを経口的に投与した後のCTである.
△は十二指腸球部内を占拠する巨大な腫瘤を示している.最大径8cmだが表面は比較的平滑である.図10と図11は十二指腸造影で,↑が球部内の腫瘤.手術および病理所見:benign leiomyoma.












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