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その他(Miscellaneous)シリーズ9 RESIDENT COURSE 解答 【症例 MR 42】
気腫性腎盂腎炎. Emphysematous pyelonephritis
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図1でガスで拡張した腸管(A,B,C)はcoffee bean signを呈しているが, S状結腸捻転ではない.↑は左腎内外のガス像を示している.図3〜図12で左腎内外にガスが存在し(△),左腎上極以外の腎組織は大部分破壊され,典型的な気腫性腎盂腎炎(emphysematous pyelonephritis)である.透視下エコーガイド下に穿刺を行うもガスも膿も引けないので左腎臓摘出術を施行し治癒した.
参考症例
( Plain CT:気腫性腎盂腎炎):糖尿病を経口薬で治療中の76歳女性.前日に悪寒戦慄と発熱が出現した.当日になっても解熱せず近医受診,血糖が700mg/dl以上のため紹介来院した.体温:38.6℃,腹部はsoft and flatで圧痛もない.
図1で左腎の部位にガス像(↑)を認め,CTでは△が気腫性腎盂腎炎によるガス像で,ガス像が破壊された腎組織を描出しているとすれば腎組織の半分しか残存していないことになる.左腎摘出を施行し治癒退院した.
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文献考察:
気腫性腎盂腎炎
感染症症候群 細菌感染症 尿路感染症
気腫性腎盂腎炎
(解説/特集)
Author:由利健久(金沢医科大学 腎臓内科), 石川勲
Source:日本臨床(0047-1852)別冊感染症症候群I Page519-522(1999.01)
要旨
:気腫性腎盂腎炎は,腎実質と腎周囲組織の重篤な急性壊死性感染で,感染の結果腎実質内,腎周囲にガスを産生するものである.表は本邦集計154例のまとめである. 女性に多く,糖尿病の合併は90%前後,起炎菌はE.coli.が最も多く,腎摘は57%に行われ,死亡率は10%前後と高い.
【参照症例】
1.
右下腹部痛シリーズ11 【症例 RR 51】
2.
【症例 MR 8】
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