図１の拡張した腸管（I〜IV）はcoffee bean signと解釈でき，しかもFreeman-Dahl signを当てはめれば左下腹部を向いておりＳ状結腸軸捻転の可能性がある．図２の，拡張した腸管の頂点Aと1から肛門側へ追跡すると，閉塞はなく正常の走行で，ただ大量の糞便とガスで拡張しているだけであることが判明する．Ｓ状結腸軸捻転は否定でき，宿便性閉塞（便秘）と診断する．図３〜図８で両側の水腎症がある（△，図１の↑は拡張した腎盂と尿管）が，他疾患で急死したので原因は解明されていない．