図1のガスで拡張した腸管I,IIとIIIはcoffee bean signと解釈できるのでS状結腸軸捻転の可能性がある.図2のA1がその頂点部で,図3の2から尾部へ追跡すると,ストレートに下行し図20の拡張した直腸19となり,閉塞部位はなくS状結腸軸捻転は否定された.図2のAは図12のKとなるが,その後の連続性ははっきりせず,左側の下行結腸に連続するとすれば確かに180度捻転していることになるが,閉塞を伴いclosed loopを形成する軸捻転ではない.図20の内容物はニボーを形成し,液状便とガスだからただの便秘ではなく Ogilvie症候群である.S状結腸軸捻転を疑い緊急大腸ファイバー検査を行ったが,軸捻転を認めず減圧処置のみ行い,腹部膨満は改善した.
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