下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 1 RESIDENT COURSE 解答 【症例 LR 2】

S状結腸宿便性穿孔.stercoral(stercoraceous) perforation of sigmoid colon








図2〜図5に前腹壁直下に遊離ガスがある(↑).下腹部痛を訴えているので直腸またはS状結腸穿孔を疑い図14の,硬便の充満した直腸1から頭側へ逆行性に追跡すると図1の17の下行結腸となり頭側へ上行する.図5〜図10の小腸▲は虚脱し内容物を含まない.そうすると図1〜図14の△は,白い点状の固形物と黒いガスの混合物で,辺縁に明白な腸管壁がなく腸管外に漏出した糞便と判断する.図9の7〜図6の12のS状結腸が同様の糞便を含んでいるのでS状結腸穿孔と診断する.手術で遊離腹腔内に悪臭を伴う多量の糞便を認め(図A),穿孔部は多量の硬便を含むS状結腸で(図B),宿便性穿孔(stercoral perforation )と思われた.穿孔部を双孔式人工肛門とした.









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