その他(Miscellaneous)シリーズ7 RESIDENT COURSE 解答 【症例 MR 34】

虫垂炎穿孔による盲腸周囲膿瘍.Pericecal abscess caused by perforated appendicitis





図2の1〜図9の8が右側結腸で,図7から回腸末端(TI)が始まる.結腸の後方には液状内容物とガスで鏡面像を形成する病変(図4〜図9:↑)が認められ,図4と図9で盲端になる.壁が強く造影され,周囲脂肪組織の濃度上昇(図5〜図8:△),上行結腸壁の浮腫性壁肥厚(図4〜図6:▲)を伴っており,膿瘍である.異物,憩室,あるいは悪性腫瘍を示唆する所見はなく,頻度が最も高い急性虫垂炎穿孔による膿瘍であろう.手術で虫垂炎穿孔による膿瘍が確認された.





参考症例(穿孔性虫垂炎術後膿瘍):17歳男性.5日前穿孔性虫垂炎のため虫垂切除と盲腸周囲ドレナージが行われ,術後38度台の発熱が続いたためCT検査が行われた.






直腸から下行結腸の走行は図14の1〜図1の27である.図8と図9の↑は虫垂穿孔で骨盤腔内に排出され,手術の際取り残された糞石と思われ,それを中心とする図5〜図10のAは膿瘍である.図9〜図12のBと図2〜図7のCも頭側と尾側で虚脱するので膿瘍である.10日間の抗生物質投与で治癒した.








  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RR 14】
2. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ12 【症例 RR 56】

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