参考症例(下行結腸憩室出血):78歳男性.鮮血性の下血が数回あり来院した.Vital signは安定している.単純CTは撮影されずsingle phaseの造影CTである.
右側結腸は普通便を含み,小腸または右側結腸が出血源ではない.下行結腸は血腫または血液と思われる内容物を含んでいる.↑は憩室で,△はextravasationを示している可能性が高いが,高濃度の便塊を完全には否定できないので,確定診断には比較する単純CTが必要である.double phase造影CTで晩期相で希釈され拡散する所見で確定診断が可能であり,少量出血の発見率を高めるためにもdouble phase造影CTが望ましい.大腸ファイバー検査で下行結腸憩室からの出血が確認されHSE(hypertonic saline+epinephrine)を注入し止血した.
|