図10と図11の↑が幽門輪と思われ,胃と十二指腸(丸数字12)が拡張し,総胆管と膵管も拡張しているのでVater乳頭部あたりでの閉塞を示唆する.図6の十二指腸から壁肥厚を示し(▲),図7〜図9で腫瘤となり,総胆管が消失する図11まで続く.造影効果は強くないが,造影のされ方は極めて不整で悪性腫瘍を強く示唆する.総胆管が消失する図11が乳頭部だとするとかなり頭側十二指腸の腫瘍性病変である.図Aは十二指腸造影で,△が辺縁不整な病変で,生検でadenocarcinomaと診断された.膵頭部十二指腸切除術を行った.
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